脇山工務店

脇山工務店:脇山大輔さん


脇山さんの福吉おすすめスポット

糸島市森林公園真名子木の香ランド
気持ちが落ち込んだ時によく訪れていた場所。
自然に囲まれ清流に足を浸けていると心が落ち着きます。

取材日:2021年3月5日

神社建築の伝統技術を生かして「旬菜旬魚ふくふく」を手がけた「地域のいたずらっ子」

「家の調子が悪かけん、ちょっと見ちゃらんね」

「風呂場の具合の悪かけん来てくれんね」

道を歩けば、顔なじみのおじちゃん、おばちゃんに呼び止められる脇山大輔さん。地域の人たちに頼りにされている大工さんです。

脇山さんが働く脇山工務店は、脇山さんの父が立ち上げました。ハウスメーカーや個人からの依頼が多く、内装・リフォームや施工管理など大工の仕事を請け負っています。木造建造物の伝統技術も持ち、二丈福井の白山神社の末社や志自岐神社の拝殿も脇山工務店が建て替えました。

白山神社の末社
志自岐神社の拝殿

脇山さんが父の元に弟子入りをしたのは25歳の時。もともと大工になるつもりはなかったのですが、勤めていた介護施設を辞め、この先どうしようかと迷っていたところ、父の「やってみるか?」という一声で大工の道へと導かれました。

2020年12月21日「旬菜旬魚ふくふく」上棟式
2021年3月 施工

脇山工務店は福ふくの里の産直レストラン「旬菜旬魚ふくふく」を施工し、脇山さんは親方である父に初めて現場監督に任命されました。

工事中のレストランの屋内に入ると、マスク越しでも杉の木の良い香りがします。建物内外の格子も全て脇山さんたちが作りました。脇山さんが特に手を掛けたのは、カウンターの柱です。真壁(しんかべ)という日本古来の建築様式で、柱が壁の表に見える造りになっています。先述の神社も真壁で造られているそうです。木は乾燥すると縮むため、表に見えている柱と壁の間に隙間ができないよう柱を加工しなければならず、高度な技術を要します。「少しの粗が全てを台無しにしてしまう。だからとにかく丁寧に仕事をする」と、脇山さんは話しながら柱のつなぎ目を指でなぞっていました。

真壁造り カウンターの柱「旬菜旬魚ふくふく」
真壁造り 壁面の柱「白山神社 末社」

脇山さんは数年前、作業中に左手の中指と薬指の神経を丸ノコで切断する大怪我をしました。そのときの傷でうまく曲がらないと言います。武骨な指でカンナをかける脇山さん。その手は、仕事で日々磨かれていく覚悟の強さを物語っているような職人の手でした。

「仕事は見て、聞いて、技を盗みなさい」

「作業が遅くても、丁寧にしっかりやりなさい」

「掃除も手を抜かず、現場はいつもきれいにしておきなさい」

これらは脇山さんに叩き込まれている親方の教えと仕事の姿勢です。脇山さんは初めての現場監督を勤めながら、職人としてだけでなく親方になるための勉強を重ねていると言います。

脇山さんが職人の技術を生かしたり、将来への学びを重ねたりしている「旬菜旬魚ふくふく」。どのような場所になるといいですか、と尋ねると「ここで働く人たちや訪ねてくるお客様が笑顔になる、来てよかったねと言ってもらえる、そういう場所になったらいいですね」とにこやかな顔で答えてくれました。

現在、脇山さんは糸島消防団福井班の班長を務め、纏(まとい)の副隊長も兼任しています。忙しい大工仕事の合間を縫って消防団の仕事もしっかりやるのには、幼い頃から地域によって育まれた温情があったようです。

「子どもの頃はいたずらばかりして、近所のおじちゃんたちに怒られるのが日常」とその時の様子を口真似しながら楽しそうに話す脇山さん。「怒られることも大人との大切なコミュニケーション。福吉は小さなコミュニティーだから人と人との距離が近くて温かい。この先も昔ながらの人付き合い、町の風景など、福吉らしさをなくしたくはないですね」と一つひとつ大事に話をする脇山さんは、地域のために働く喜びにあふれた人でした。

糸島消防団 二丈福井班 一番左が脇山さん

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