JF糸島福吉支所:購買店

JF糸島福吉支所:購買店

取材日:2021年3月8日

漁師さんと共に半世紀以上 漁港での暮らしのそばにある購買店

JF糸島福吉支所購買店は、カキ小屋の立ち並ぶ福吉漁港から福吉みなと橋を渡ってすぐの場所にあります。JF糸島とは糸島漁業組合のことで、福吉購買店はもともと組合員の漁師とその家族に、漁や日常生活のために必要な品物を販売するお店として1955年にオープンしました。食品、海産加工品、お菓子、酒、生活雑貨などが並ぶ一方で、漁で使う網などの資材も購入できるユニークな品揃えのお店で、組合員以外の一般の人も自由に買い物ができます。

左から瀬戸さん 仲西さん 水島さん 榎田さん

「小さい頃から知っている子どもたちが、よくお菓子を買いに来ています。手押し車で来られる近所のお年寄りもいます。お買い物しやすいように荷物を持ったり、なるべく大きな声で話したりするように心がけています」と店長の榎田梓さんは言います。

店内は、昭和の懐かしい雰囲気。真っ先に目につくのは駄菓子コーナーです。子どもの頃に思わずタイムスリップしたような気持ちになれます。駄菓子の値段は近所の子どもたちがお菓子の代金を計算しやすいように10円単位で切りよくしているそうです。

JF糸島職員の仲西貴啓さんは、船越漁港地域で育ち「小さいころは、100円玉を握って船越の購買店に毎日お菓子を買いに行っていました」と話します。JF糸島の購買店は、昔も今も地域の子どもにとって馴染みの駄菓子屋さんなんですね。

冷凍ケースには、あかもくや魚市場から仕入れた瓶ウニなどが並んでいます。

「汐さば」と「鯖みりん」は、県外から電話で注文が入るほどの人気商品です。半身で200円前後と値段もお手頃です。凍ったまま魚焼きグリルで焼くだけでふわっと柔らかくジューシーで、とてもおいしくリピートしたくなる味。冷凍庫にストックしておくと食卓に一品添えたい時にも便利です。

「いりこもおすすめですね。このいりこはサイズがちょうど良く出汁もよく出ると評判です。お歳暮、お中元などに注文をいただくことが多いですね」と購買店スタッフの瀬戸佐知子さんは言います。

そんな瀬戸さんが、県外から嫁いだ当時は、

「『どこの人?』と、しばらくは声をかけられていました。海がすぐに近く漁師さんが多いところなので、はじめは声が大きくて厳しい感じがしていました。でも、暮らしてみてすぐに人柄が温かく優しい人が多いと分かりました。それが福吉の魅力ですね」と話します。

オープンのときと同じ建物のままで半世紀以上もたたずむJF糸島 福吉支所購買店。お店やその周辺からは、漁師の町の歴史や人々の暮らしぶりが感じられます。

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我が子はもう卒団したけれどみんな一生懸命頑張っていてかわいいです。