福吉で22年。こだわりのパンやケーキを食べてみて!
国道202号線沿いにある、おとぎ話に出てきそうな黄色い壁のお店「小麦の実ふぁいみーる」。福吉で20年以上愛されている、パンとケーキのお店です。ドアを開けると甘いケーキの香りと共に「今クリスマスケーキの仕上げをしてたところ!」と店の奥からオーナーの釘本成子さんが笑顔をのぞかせました。取材したのがクリスマスシーズンだったため、にぎやかなクリスマスツリーやサンタクロースなどの飾りも、一緒にお出迎えしてくれました。
クリスマスの飾りがお出迎え
お店の名前がかわいくて気になっていたことを伝えると、由来を教えてくれました。お店の名前は釘本さんの出身地、宮古島の言葉からきており「ふぁい」は「食べて」、「みーる」は「みて」という意味。「小麦の実」は「商品」のことで、「小麦で作ったパンやケーキを食べてみて!」という思いを込めているのだそうです。
おとぎ話のような黄色い壁とあざやかな緑色の看板が印象的な外観
子どもの頃からお菓子作りが大好きで、小学3、4年生には毎日のように卵を1パック買っては、独学でケーキを焼いていた釘本さん。夫の転勤先の鹿児島で、まずはケーキ屋を開きます。そして、22年前に夫の出身地である福吉にきて始めたのが今のお店。「私ここでお店します!」と義理の父が経営していた釣具屋内の6畳ほどのスペースを、釘本さん自身で改装して始めたのが小麦の実ふぁいみーるです。
より多くの人に親しんでもらいたいとの思いから「すぐに食べられて、ケーキに比べて買いやすい価格のものを」とパンも焼き始めました。
開店前の棚にはパンがいっぱい
現在は朝の3時半ごろから、18種類ほどのパンやケーキを一人で作っています。「だからオープンの前は、けたたましい動きになっちゃう」と大笑い。
そんな釘本さんが、特にこだわっているのは材料です。小さな子ども連れのお母さんでも安心できるような、「砂糖」「小麦粉」など「はっきりわかる材料」しか使っていないそう。また「納得の味ができるまでお店にだせない」と、国産の小麦粉や砂糖も、商品によって数種類を使い分けています。卵も、自分で養鶏場を回って探したこだわりの材料。卵本来の味がするものを厳選しました。
砂糖をあまり取ってはいけないお客さんから注文が入ると砂糖を変えて作ったり、遠方のお客さんがパンやケーキを冷凍していることを聞くと、冷凍・解凍してもおいしく食べられるように改良したり。お客さん一人一人に向き合う姿勢や、大変な努力を「実験室みたいなのよ」と笑い飛ばす様子に、22年間多くの人から愛されている理由が分かった気がしました。
「いつも『本日終了』で、行けなくて気になっていたんです」と伝えると、「ロスが出ない量を作ることで、『ちゃんとした』商品を、買いやすい価格でお店にだせるんですよ」と価格に対する思いも教えてくれました。
ショーケースにも改良を重ねたケーキが並ぶ
福吉の好きなところは「まずは地名」だと話す釘本さん。福が来そうな「福吉」、そして隣の駅は人がたくさん来そうな「大入」、と縁起の良い地名が並んでいるのが気に入っているそうです。また、海の近さや漁港の雰囲気などが生まれた宮古島に似ていて、初めて来た時に一目で好きになったといいます。
時間はかかるけれど、一度受け入れてもらえると、とことん本音を言い合える仲になれる福吉の人の温かさも大好きなんだそう。「福吉は思い出だらけかも。お店に立っているといろんな経験ができるし、人との繋がりも広がっていく」と今日も笑顔でお客さんを迎えています。
こだわりの材料で作られた「小麦の実」を食べてみませんか。
商品に貼り付けるシールに「ふ・く・よ・し」の文字が!見つけられますか?
一言PR
安全、安心なパンやケーキを作っています。
カフェ、コーヒー、ケーキセット、ランチ(予約制)もご用意しております。
「小麦の実ふぁいみーる」
住所:糸島市二丈吉井4022−7
電話番号:092-326-5007
営業時間:10:00 〜 商品が売り切れるまで(火・水定休日)
福吉のおすすめ
ゆらりんこ橋付近の桜がすごく好き。
おすすめしすぎたのか人気になり、自分が行けなくなってしまった。
【取材日】2022年12月26日